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新型コロナウイルス その45 アフター・コロナの社会


 毎日のように新型コロナウイルスの感染者数、死者数がメディアで報道されています。また、自粛のために雇止めにあった人の数、倒産した会社の数も報告されています。パソナは本社の1500人を淡路島に転居させることにしました。アフター・コロナに向けて各社は様々な対策をとらなければなりません。世界中がアフター・コロナの社会を模索しています。現在世界の人口は70憶人、このままでは食料も天然資源も枯渇してしまいます。国際的な協調が必要であると、1992年6月にリオ・デ・ジャネイロで「アジェンダ21」が採択されました。貧困の撲滅や環境汚染対策など、将来への持続可能な文明を実現するための国際的な行動指針です。単なる努力目標や理念、理想ではありません。持続可能性の危機の問題に直接有効なのが人口削減です。2030年までに95%の人口を削減する(5億人以下にする)必要があるとガイドラインに書いてあります。この10のガイドラインは「ジョージア・ガイドストーン」に書かれています。2010年3月にはロックフェラー財団から「Scenarios for the Future of Technology and International Development」が出されました。54ページにわたる膨大な資料ですが、今回のようなパンデミックを起こしてロックダウンをし、その後政府による強力な管理社会「ロック・ステップ」を実現する。うまく対応した中国が世界のリーダーシップをとると書かれています。ビル・ゲイツはこの年、カリフォルニア州のTEDのショーでエネルギー利用について「ゼロへのイノベーション」という講演をおこなっています。ワクチンをうまく使えば世界の人口を10%〜15%削減することができると言っています。今年1月23日、中国武漢が都市封鎖した日、日本では「総合科学技術・イノベーション会議」がおこなわれ、「ムーンショット計画」の6つの目標が掲げられました。1.人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現 2.超早期に疾患の予測・予防をすることができる社会を実現 3.AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現 4.地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現 5.未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食糧供給産業を創出 6.経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させ誤り耐性型汎用量子コンピューターを実現 具体的には、2030年までに1人で10体のアバターを操り、2050年までには新しい生活様式を実現することを目標にしています。学校の先生は各科一人いればいいわけで、そのアバターが全国の生徒に映像を送って授業します。現在新幹線は自動運転ですが、車も自動運転の時代がやってくるでしょう。そうするとタクシー、バスの運転手はいらなくなります。私はヨットに乗りますが、すでに20年も前から船はオートパイロットです。アラビア半島から日本までタンカーで石油を輸送するのはすべてオートパイロットです。わずか数人で見張り番をするだけです。ホテルのフロントも空港のカウンターもアバタ―がします。スマートシティ構想も同じです。ボタン一つでロボットが機器を操作してくれます。必要なものはドローンが運んでくれます。人はただじっとしてロボットを操作するだけです。私には想像もできない世界ですが、このコロナ禍で世界はいっきに邁進しようとしています。私たちがどんな社会を目指し、どんな世界を築くのかは私たち自身です。哲学者、吉本隆明は科学・文明は後戻りできないと言っています。後戻りするということは人類を止めることだとも言っています。これから本当の危機がやってきます。今、日本は「ロック・ステップ」段階にいるのではないでしょうか。みんなで考える必要があると思います。


2020.9.29. 氷川台内科クリニック 院長 櫻田 二友

 

 

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