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クスリの副作用


今日はクスリの副作用についてお話したいと思います。時々クリニックにクスリの副作用について相談があります。時には他のクリニックで出されたクスリについて相談のために受診する人もいます。基本的には全てのクスリに副作用が出る可能性があると考えていいと思います。ドクターは副作用には十分注意をはらって治療しています。そのための情報は製薬メーカーや医師会を通じて毎日ファックスやメール、封書で送られてきます。しかし、残念ながら副作用が出てしまうことがあります。よくある副作用で最初から予想されていれば説明もできますが、予想もつかないような副作用が出る場合もあります。もしクスリをもらって湿疹や嘔気、ふらつきや浮腫など気になる症状がでたら基本的に全てのクスリを中止します。原因がどれかわからないからです。そして重要なことは必ず受診をしてもらうことです。よく電話で副作用の質問を受けますが、これで診断はできません。旅行先で受診できないときは近くのクリニックか病院にかかる必要があります。麻疹などのウイルス性湿疹は薬疹と区別がつかない場合があるからです。またドクターは予想もされなかった副作用に関しては1例でも薬剤情報センターあるいは厚生労働省に報告する義務があります。したがってどうしても詳しい経過を知る必要があるのです。
クスリの副作用には大きく分けて3つあります。飲んで直後から数十分してでるアレルギー症状とその遅発型反応、また長期使用による中毒症状です。軽症な薬疹などは中止すればよくなりますが、重篤な副作用もあります。アナフィラキシーや肝機能障害・腎機能障害などです。時には死に至ることもあります。最近アレルギー疾患の増加とともに薬剤誘発性過敏症候群などが注目されています。しかしまた逆に飲まないと命に関わる病気、高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症などの生活習慣病があります。降圧薬や血糖降下薬などは症状がなくてもの飲む必要のあるクスリです。ある日突然おそってくる心筋梗塞 脳卒中の予防のためです。きちんと飲んでおけばよかったのにという話はよく耳にします。
ドクターは必要のないクスリをだすことはできません。これがいわゆる保険診療で、患者さんからこれを出してくださいということは基本的にできません。よくあることですが、患者さんの中でよく以前使っていたこういうクスリを出してくださいと頼まれることがあります。はい、分かりました、とクスリをだすとこれは保険診療に違反します。ドクターは症状を聞いて自分で診断し、投薬するように義務づけられているからです。もしそれで副作用がでると責任問題になりかねません。クスリは健康を維持するために最低限必要な量を最少用量で飲むことが必要です。その量や期間を患者さん自身で判断することは不可能です。これはそれぞれの信頼できる専門医にまかせていただくのが最善の方法と考えます。

2010.7.16. 氷川台内科クリニック 院長 櫻田 二友

 

 

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