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脱炭素狂騒曲 その46 睡眠障害


 2025.9.4.の「Medical Tribune」からの引用です。オーストラリア・Flinders UnivercityのBastien Lechat氏らは、米食品衛生局(FDA)承認の閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)モニター使用者のデータと最新の気候・気象再解析データを用いて、周囲温度とOSAリスク、人々のwell‐beingや職場の労働生産者に及ぼす影響を解析。「24時間平均気温の上昇と夜間OSAリスクに関連があることが示された。高気温ではOSAリスクが1.45倍に高まったことから、地球温暖化対策を促進しなければ、OSAに関連した健康/経済負担がより増大する可能性がある」とNat Commun(2025;16:5100)に報告した。Lechet氏らは今回、世界中でFDA承認のOSAモニターを使用している11万6,620例のデータと、fifth generation of Europian Reanalisis(ERA5)【欧州中間予報センター(ECMWF)が提供する最新の気候・気象再解析データセット】を活用し、周囲温度とOSA重症度との関係を検討した。OSAモニター使用者の平均年齢は49歳で、男性が9万140例(77.3%)だった。使用者は全世界に分布していたが、うち41カ国で100例以上に使用されていた。一人あたりの睡眠記録回数(中央値)は509回(四分位範囲246〜787回)。全体の57.7%がOSAだった。(軽度32.3%、中等度16.5%、重症8.9%)。99パーセンタイル温度【27.3℃、以下高気温(日)】と25パーセンタイル温度【6.4℃、同低気温(日)】のOSAリスクを比較したところ、高気温日ではOSAリスクが45%高かった【リスク比(RR)1.45、95%CI 1.44〜1.47】。 重症OSAのリスクも高気温日で49%高かった(RR 1.49、同1.46〜1.52)。同氏らは「世界の平均気温は今世紀末には産業革命以前の水準に比べ、2.1〜3.4℃の上昇が予想されている。OSAに関連した健康/経済的負担も倍増する可能性がある」と指摘している。今、世界の科学者、技術者の8割が、脱炭素、気候変動(どういうわけか、最近地球温暖化とは言わなくなっている)に関する研究に大なり、小なり関わっています。日本では全国の大学に国から研究費が支給されています。いわゆる科研費(科学研究費助成事業)です。予算は3000憶円程度で、研究者の価値は、この科研費をどれだけ取れるかで決まります。脱炭素・気候変動に関する研究をしないと、科研費がとれないので、研究ができません。地球は、約1万1700年前から間氷期に入り、氷期に向かっています。地球軌道の変化による太陽エネルギーの分布の変化(ミランコビッチサイクル)により数万年〜10万年周期で氷期と間氷期が繰り返されてきています。したがって、脱炭素や気候変動を研究する意味は全くありません。地球はヒトの手の届かないところで、大きな変化をしています。1989年11月9日にベルリンの壁が崩壊し、1991年2月25日に、ソビエト連邦のミハエル・ゴルバチョフ大統領が辞任し、ソ連の消滅が確定しました。東西冷戦はこれにより終結し、国連の仕事がなくなってしまいました。国連は仕事を作るために、ありもしない地球温暖化対策にシフトしていったのです。科学者は当然わかっていても、研究費をもらわなければ、仕事ができません。「気候変動と睡眠障害」の研究も、膨大なデータを解析するため、FDAから莫大な予算が下りているはずです。日本の夏は高温多湿で、夏は暑く、夜間寝苦しいのは今も昔も変わりません。OSAリスクが増大してあたりまえで、研究の価値は全くありません。そんな予算があるのなら、ガザの子供たちに使うべきです。

 


2025.9.8. 氷川台内科クリニック 院長 櫻田 二友

 

 

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